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J.S.バッハ(1685−1750)はイタリア音楽の影響下に多くの曲を書きました。この曲もそのうちの一つです。古いイタリア風パストラーレは自然を描写したものではなく、幼子主イエスの栄光を称えた敬虔で素朴な音楽を意図しています。フレスコバルディなど多くの作曲家が数々のパストラーレを書いています。牧歌ともいい、夜の野辺に野宿する羊飼いたちの前に天使が顕れ、救い主の誕生を告げる場面です。ペダル付きの第1曲に続き、手鍵盤用の3曲が続いています。寒い北ドイツで好まれたヘ長調です。今回は第2,3,4曲を演奏します。 |
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ドイツ、メルゼブルグの市教会オルガニストであったカウフマン(1679−1735)は、J.S.バッハやJ.G.ワルターより少し前の時代に活躍し、多くのコラール前奏曲を作曲しました。この曲は、有名なコラール旋律(いま来たりませ、“Nun komm, der Heiden Heiland”)が第1曲では下声部に、第2曲ではソプラノに置かれています。 |
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クルト・ヘッセンバーグ(1908−1995)はフランクフルトに生まれ、19歳から4年間、ライプツィヒで作曲、鍵盤楽器を学びました。25歳でフランクフルト高等音楽院の講師に迎えられた彼は45歳で教授となり、そこで生涯教育と作曲活動に専念しました。待降節のこのコラールは1653年、ヨハン・クリューガーによって作詞されました。バッハは「クリスマスオラトリオ」(BWV248)の第5曲目にこのコラールを用いています。対訳を記します。
Wie soll ich dich empfangen 私はどのようにあなたを迎え、
Und wie begegn’ ich dir? あなたに会えばよいのでしょう。
O aller Welt Verlangen, ああ、この世のすべての望みであり、
O meiner Seelen Zier! 私の魂の誉れである方よ!
O Jesu, Jesu, setze ああ、イエス、イエス、
Mir selbst die Fackel bei, その御手の松明(たいまつ)で私を照らし、そして、
Damit, was dich erg[o:]tze, どうしたらあなたに喜んでいただけるのか
Mir kund und wissend sei! 私に教え示してください。 [対訳 秋岡 陽] |
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パリ、ノートルダム寺院のオルガニストを勤めたバルバストルは、18世紀フランスの鍵盤楽器奏者で作曲家です。即興にも優れ、華やかな演奏をしたといわれています。彼の代表作はノエル、すなわちクリスマスの聖俗の旋律をもとにした曲で、4つのノエル集が有名です。ノエリストと呼ばれる所以です。今日演奏されるのは、第1集のなかの1曲。軽やかで陽気な旋律をバルバトルは巧みに扱っています。 |
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